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同人サークル:曖昧Me地雷
主に東方Projectの二次創作小説をメインに活動するサークル「曖昧Me地雷」の活動などを記していく雑記です。 興味の無い方はBack推奨
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毒人形と不良天人の宴会事情
あけましておめでとうございます!!
アグニ@紫です!!
今年も一年、よろしくお願いします!!

と、言うわけで。早速ですが、短編を書き上げたのでうpさせていただきます!!

pixivにもうpしていますので、よかったらコメントや評価してくださると紫が泣いて喜びます
それでは、いつも通り、↓の続きを読むからどうぞ!



 無名の丘。鈴蘭の花が咲き乱れるその丘に一人住む妖怪、メディスン・メランコリー。彼女は一人、この丘で何時もと変わらぬ日々を過ごしていた。季節は巡り12月31日。今日で一年が終わりを迎えようとしていたが、メディスンには関係ないようで、やる事は特に変わりはしなかった。やる事と言っても、鈴蘭と戯れるだけなのだが。
「やっぱここにいたか」
 空から声が聞こえる。声のするほうへ視線を向けると、ここにいたのは箒に跨り浮遊する黒白の魔法使い。霧雨 魔理沙だった。
「おっとストップだ。別に私は喧嘩を売りに来た訳じゃないんだぜ」
 メディスンがすぐさま臨戦態勢に入ったのを確認したからか、それとも人間嫌いであるメディスンが相手ならこうなる事は当然と読んでいたのか。どちらにせよ、魔理沙はすぐさま両手を挙げて戦意の無い事を伝え、無駄な争いを回避しようと試みた。
「まぁ、私も無駄な戦いなんかしたくないからいいけど」
 戦いを回避できて胸を撫で下ろしたのは、魔理沙だけではないようだ。
 ルール無用の争いならば様々な毒を扱える彼女が人間である魔理沙に遅れをとることは無い。しかしここは幻想郷。掲げられたルールはスペルカードルール。そうなると、メディスンには分が悪い。
「それじゃあ、手短に本題に入るぜ。とりあえず、これ読んでくれ」
 一面に咲く鈴蘭の花を警戒してか、上空に留まったまま、懐から取り出した手紙のようなものをメディスン目掛けて落とす。質量の軽い手紙はヒラヒラと舞いながらも、しっかりとメディスンの手に渡った。
 受け取った手紙に目を通す。そこに書かれていたのは、博霊神社で開かれる宴会についてだった。
「今日は大晦日だろ? だから、博霊神社で年越し宴会やる事になったんだ」
 ご丁寧に、手紙に書いてある内容を魔理沙が説明する。魔理沙の口ぶりから察するに、どうやら知り合いに片っ端から声をかけているようだ。
「私は行かないわよ」
「えぇ!? なんでだよ!?」
 メディスンの返答に、魔理沙は心底驚いたようで、鈴蘭の事など忘れて地上まで降りてきた。
「人間なんて大っ嫌い。何でそんな祭りに参加しなくちゃいけないのよ」
「参加してるのは人間だけじゃないんだし、問題ないだろ。アリスや幽香も来るって言ってたぜ?」
 メディスンと交友のある二人の名前を出してみたが、それでもメディスンの考えは変わらないようで、魔理沙に冷たい視線を向け続けていた。
 魔理沙がどう説得しようか、メディスンがそれをどう否定しようか思案している間のしばしの沈黙。その沈黙を切り裂いたのは、その場にいなかった第三者の声だった。
「見つけたわよ魔法使い! あんたねぇ、一体何のつもりよ!?」
 腰辺りまである青色の髪を靡かせ、沈黙を切り裂いたのは、非想非非想天の娘、比那名居 天子だった。その手には、先程メディスンが受け取った手紙と同じものが握られている。どうにも場違いで、関連性の無い三人だが、どうやら繋ぐものはあるらしい。
「お、ちゃんとそっちまで渡ったんだな。まぁ、衣玖に任せたから大丈夫だとは思ってたぜ」
「何勝手に安堵してんのよ! 衣玖は行く気満々だけど、私は行かないわよ!!」
「はぁ!? お前までかよ!?」
 手紙を突っ返す天子に魔理沙も驚いている。元々、天界があまりに暇だからと異変を起こした天子だ。絶好の暇つぶしである宴会の誘いを断られるとは露ほど思っていなかったのだろう。
 天子に便乗して、メディスンも手紙を魔理沙に突っ返す。しばらくして、魔理沙が大声を上げながら二人の手を押し返した。
「だー! もう! 二人して何がそんな嫌なんだ!? ちゃんと理由を言えよ理由を!」
 理由の提示を求められ、メディスンは少し考える。人間が嫌いだからと言うのは先程既に伝えている。それでも魔理沙は引き下がらない。と言う事は、何か他に決め手を用意しないといけないと言う事だ。メディスンは、その決め手を考えていた。
「はん、そんなの決まってるじゃない」
 思案に耽るメディスンを他所に、天子は堂々と、臆する様子も迷う様子も無く、胸を張っている。その表情はまるで、そんな事もわからないとか、馬鹿ね。とでも言っている様だ。
「ほぉ、それじゃあ天子様の理由を聞かせてもらおうか」
 それは魔理沙も感じ取っていたのか、わざわざ嫌みったらしく尋ねる。天子はそれすら歯牙にかけず、相変わらず堂々と、その理由を言い放つ。
「そんなの決まってるわ。何で天人あるこの私が、下賎な人間や妖怪なんかと一緒に騒がないといけないのよ」
 と、あまりにも理不尽で、そしてあまりにも失礼な理由を、臆する事なく言い切った。
 これには流石に魔理沙も呆気にとられ、言葉を失っている。
「それに、あのムカツクスキマ妖怪も来るんでしょ? そんな所で楽しくなんて出来るわけ無いでしょ。それに」
 天子は横にいるメディスンに視線を移し、そして言った。
「こんな無差別に毒をそこらじゅうに撒き散らすような妖怪もいるのに、安心して飲める訳無いじゃない」
 直後、周辺の空気が一変する。その原因は、明らかにメディスンだった。
「随分生意気な事言うのね天人さん。思わず毒をばら撒いちゃった」
 子供のように無邪気な笑顔を浮かべて、毒の瘴気の中でクスクスと笑う。
 一変した空気にいち早く反応した魔理沙は既に上空へと避難しており、毒の影響は受けていないようだ。
 天子も空へと避難しているが、毒を少々吸っているらしく、少し足元が覚束ない。流石天人だけあって、あの程度の毒では命どころか、体の自由を奪う事も出来ないようだ。
 だが逆に、天人をふらつかせる程の毒を撒き散らした。とも考えられる。
「おいやめろよメディスン! 天子も、今のは言いすぎだろ!!」
 魔理沙が二人を止めようと、声を張り上げる。しかしその声は届いていないのか、二人は懐から各々のスペルカードを取り出し、臨戦態勢に入っていた。
「どうせあなたみたいなのがいたら、毒で皆死んじゃうでしょ。なら、今の内に私が退治してあげるわ!」
 緋想の剣を構え、まるで異変解決の主人公になったかのように、高らかに名乗りを上げる。ただ、メディスンの様子が少しおかしかった。俯き、その両肩は小刻みに震えていた。まるで、泣いているように。
「あんたに……」
 小声で、俯いたまま呟く。直後、先程よりも多く、そして濃い毒の霧がメディスンの周りに出現した。
「あんたなんかに……何がわかるのよぉ!!!」
 大粒の涙を零し、メディスンが叫ぶ。その声と、そして表情に戸惑いを隠せなかった天子は、自らに向かっている猛毒の霧への対処が、大幅に遅れてしまった。既に、回避する事すら難しい程に迫る毒の霧。
 その毒の霧は、突如放たれた光の奔流にて消し飛ばされ、その奔流はメディスンの目の前の地面を轟音と共に穿った。
「いい加減にしろよ二人とも。特にメディスン、弾幕でもなんでもない直接攻撃は、ルール違反だぜ」
 怒り心頭に発するといった面持ちの魔理沙が、マスタースパークを撃った直後でまだ熱を持った八卦炉をメディスンに向けた。これ以上続けるようなら、次は当てると。そう目で警告する。
 先程の一撃で興がそがれたのか、天子は既に緋想の剣、スペルカード共にしまっており、既に戦意を喪失しているようだった。
「ごめん……なさい……」
 消え入るような声で、メディスンが謝る。先程まで充満していた毒も綺麗サッパリ消え失せていた。大きく溜息を吐き、被っていた帽子を更に深く被り八卦炉を片付ける。
「二人の気持ちは良く解った。これ以上、無理には言わない。けどな、これだけは聞いてくれ。新年は、誰にでも平等に訪れるんだ。地位とか、種族とか関係なく。そんな時くらい、皆で楽しく祝ったって。いいじゃないか」
 それだけ言い残して、じゃあなと魔理沙はその場を去った。残された二人は、何を語るでもなく。そして何処へ行くでもなく、その場に留まったままだった。まるで、何かを整理するように。



 日は暮れて、世界は夜に包まれていた。特に明かりがある訳でもないこの丘を、月明かりがうっすらと照らし、照らされた鈴蘭がどこか幻想的に見える。
 そんな夜の無名の丘にメディスンはともかく、天子はまだ居座っていた。
「……天界に帰らないの?」
 魔理沙が去ってから、ずっと続いていた沈黙を、メディスンが破る。天子は意外そうな顔を一瞬覗かせたが、その表情はすぐになりを潜めた。
「帰ったところで、衣玖は宴会に参加してるしね。暇なのよ」
「それで、こんな毒を撒き散らす妖怪と一緒にいるの?」
 先ほどの事をまだ根に持っているんだろう。メディスンの言葉には、少し怒気が感じられた。
「いや、まぁ、その……さっきは、あの……ごめん」
 素直に謝るのがそこまで恥ずかしいのか、顔を真っ赤にして、頬をポリポリと掻きながら、しどろもどろになりながらも先程の非礼を詫びる。
 その意外な反応にメディスンはキョトンとし、直後、笑い出した。
 まるで子供のように無邪気に笑う。最初こそ、怒っていた天子だったが、次第に釣られて、天子も笑ってしまった。月明かりの照らす無名の丘に、二人の笑い声がしばし木霊する。
「はぁースッキリした。久しぶりにこんなに笑ったわ」
「私もー。あぁー楽しかった」
 一頻り笑った後、二人は大の字になって、鈴蘭畑に寝転がり、月を眺めた。雲も少なく、月が綺麗に見える。
「あ、スーさん達の毒大丈夫?」
「あー平気。天人だし」
 心配したメディスンをよそに、天子はあっけらかんとそう答えた。現に、ピンピンしているのだから、本当に大丈夫そうだ。安心したメディスンは、もう一度大の字になって寝転がる。
「……宴会って、もっと楽しいのかな?」
「まぁ、楽しいんじゃない?」
 メディスンが、仰向けのまま天子に尋ねた。天子も同じく仰向けのまま、答える。
「私も、行けばよかったなぁ……」
 小さな声で、呟く。後悔と、そして悲しみが詰まった、悲壮な声。メディスンの目には、薄っすらと涙が溜まり始めていた。
「……今から、行けばいいじゃない」
 そう言って、天子が立ち上がり、メディスンの手を握って起き上がらせた。起き上がったせいで溜まっていた涙が、目から零れ落ちる。その涙を、天子が指で優しく拭った。
「まだギリギリ年は明けてないし、年が明けてもまだ宴会は続いてる。今からだって間に合うわよ。それに、この私がいないのに宴会が終わるなんて、そんなの許せないわ」
 最後に、いつも通りの天子の言葉が付け加えられる。昼間は参加しないと息巻いていた筈なのに、えらい変わりようだ。その変わり様が楽しくて、メディスンも自然と笑顔になる。
「行くわよメディスン。主役不在の宴会を、盛り上げに!」
「うん!!」




「もうすぐ、今年も終わりね」
「あぁ……」
 博霊神社では、既に年越しのカウントダウンが始まろうとしていた。賽銭箱の上に座る魔理沙と、その横に座る霊夢はそんな宴会の場を、眺めながら酒を嗜んでいた。
「魔理沙、あんた昼間からなんか変よ? 何かあったの?」
「別に、何も無いぜ」
 ぶっきら棒に答え、グイッとお猪口の酒を一口で飲み干す。本人が話したがらない話題を聞く必要も無いと、霊夢はその場を後にした。
 カウントダウンは進み、既に10を切っている。その場の全員が、秒読みを始める。
 そして、年越しを迎えた直後、空には綺麗な弾幕の花が咲いた。鮮やかに夜を彩る極光の弾幕。誰が仕込んだ訳でもなく、その場にいる人々はその鮮やかさに見惚れ、驚き、そして盛り上がった。
 主催者側の人間である魔理沙や霊夢もこれは知らなかったようで、弾幕に見惚れつつも、驚きを隠せないでいた。
「遅れてきただけじゃアレだもの。こんな土産、地上の奴らには用意できないでしょう?」
 魔理沙の横で、声がする。視線を向けると、そこには天子とメディスンの二人が立っていた。
「え? じゃあアレ……お前らが?」
 魔理沙の問いに、二人して自信満々、大胆不敵な笑みを浮かべる。二人の存在に気が付いた衣玖やアリスといった二人と交友がある人物もだが、そうでない人々も集まってきて、あっという間に人だかりが出来だがった。
「まさか二人が来るなんてね。意外だったわ。どういう心変わりよ」
 霊夢が尋ねる。メディスンと天子は顔を見合わせ、そして笑う。
「それは」
「新年は」
「「誰にでも平等に訪れるからだぜ!」」
 二人の声が見事にハモる。周りの人間たちはキョトンとしている。それを見て、二人と魔理沙が笑顔で顔を見合わせる。
「さぁ、これで全員揃ったぜ! 新年会の始まりだ!!」
 天人も妖怪も巫女も神も巻き込んだ、この幻想はまだ終わらない。
 今年も、きっと来年も。
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コメント
イイハナシダナー
小説読みました!
関連性の少ない3人をイイハナシにするとは思わなかったですw

そんなハナシに水を差すのも何ですが、鈴蘭が咲いているのは春です。
[2013/01/05 22:09] URL | たまNEぎ #- [ 編集 ]

そーなのかー(焦
ありがとうございます!
とりあえずプロット考えるのに1時間ほど費やしました(ぁ

鈴蘭はあれだ・・・きっと幽香さんの能力で(ry
[2013/01/06 15:11] URL | アグニ@紫 #- [ 編集 ]


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アグニ@紫

Author:アグニ@紫
性別:男
住処:富山県
概要:ただのコミュ障の変態
一言:
同人小説サークル「曖昧Me地雷」のアグニ@紫です
まだまだ拙い所は多々ありますが
今後より一層の精進を重ね、腕を磨いていきたいと思います
ちなみに「紫」は「むらさき」と読みます
そんな事よりゆかりんに踏まれたい

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